掃除をしていたはずなのに、気づけば本棚の整理を始めてしまい、
気がつけばその本を読んで時間があっという間に経ってしまった。
結局、部屋は片付かないまま時間だけが過ぎていく。
そんなことが私にはよくあります。
やるべきことがあるのに、なぜか全然違うことをしてしまう。
頭では「今はこれをやる時間」とわかっているのに、視界に入ったものやふと浮かんだアイデアに意識が引っ張られてしまい、気づいたときにはもう手遅れということは日常茶飯事。
ADHDの私にとって、「集中を保つ」ということは、実はかなりハードルの高い行動なのです。
日常の中で、意識が飛んでしまう場面は意外なほど多くあります。
仕事中にスマホの通知が目に入ると、つい見てしまって火を止めるのを忘れたり、
仕事の途中で机の上のメモに目がいって、そちらの作業に取り掛かってしまったり。
気がそれたことに気づいたときには、もう目の前のタスクがどこかへ消えているような感覚になります。
これは「集中力がない」と片づけられてしまいがちですが、実際には「気になることがあると勝手に意識が向いてしまう」という、ADHDならではの脳の特性が関係しています。
このブログでは、そんな私の日常の中の「意識がそれる瞬間」について、そしてその背景にある認知の特徴や、自分なりに工夫してきた対処法についてお話ししていきたいと思います。
私と同じように、「どうしてこんなに気が散るんだろう」と悩んでいる方のヒントになればうれしいです。
気になるものが視界に入ると頭が勝手に切り替わる理由について
私にとって、目の前の作業に集中し続けることは簡単ではありません。
これは、自分の意志が弱いというわけではなく、注意のコントロールがうまくいかないという、ADHDの脳の特性によるものです。
意識の切り替えがスムーズすぎるあまり、本来の作業にとどまるための「ブレーキ」が効きづらい感覚があります。
興味や刺激に対するアンテナが常に立っていて、少しでも気になるものが視界や思考に入ると、そこに自然と引き寄せられてしまうのです。
この状態は、自分でもわかっているのに止められないため、あとから自己嫌悪に陥ることも少なくありません。
予定していたことが進まない、時間だけが過ぎていく、そんな日が続くと、またやってしまったと落ち込むこともあります。
周囲からは怠けているように見えてしまうかもしれませんが、
当事者にとっては無意識のうちに起きていることで、自分でもコントロールが難しい現象なのです。
このような経験は決して私だけではなく、ADHDを持つ多くの人が感じている困りごとのひとつです。
そして、こうした特性を理解することが、生活を見直し、自分に合った工夫を見つけていくための第一歩になるのではないかと感じています。
ADHD特有の気が逸れたらすぐメモをして戻る練習をしてみて
そこで私が意識して取り入れたのが、「気がそれたらすぐメモして戻る」という習慣です。
これは、注意がそれること自体を止めるのではなく、一時的にその衝動をメモという形で受け止めて、今やっていることに戻るための「中継点」を作るという方法です。
たとえば、作業中に「あの人にLINEを返さなきゃ」と思ったら、すぐにLINEを開くのではなく、「LINE返信」と一言メモを取る。
メモを取ることで、脳は「忘れずに対応できる」と安心し、今やっている作業に戻りやすくなるのです。
小さなことに見えるかもしれませんが一度試してみてください。
最初のうちはメモを取ることすら忘れて脱線してしまうこともありますが、
繰り返していくうちに、「気がそれたらまずメモ」という流れが少しずつ習慣化されていきます。
ノートや付箋、スマホのメモアプリなど、使うツールは何でも構いません。
ポイントは、思いついた内容をその場で書き出すことで、頭の中にとどめないことです。
また、この方法の副産物として、後から見返すと自分の気がそれやすい傾向やパターンにも気づけるようになります。
特定の作業中に毎回同じことが浮かんでいることに気づけば、事前にその要因を取り除く対策もとれるようになります。
ADHDの特性である注意の移ろいやすさは、完全にはなくならないかもしれません。
でも、それに振り回されるのではなく、付き合い方を覚えることはできます。
気がそれることを悪とせず、一度受け止めてから行動を選び直す。
そんな小さな習慣が、日々の中で確実に助けになってくれます。
同じように、集中できない自分に悩んでいる方がいたら、ぜひ一度この「気がそれたらメモして戻る」方法を試してみてください。
自分の特性と折り合いをつけながら、やるべきことをひとつずつ進めていく感覚が少しずつ戻ってきます。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。