仕事・人間関係での失敗談

提出期限を守れないADHDの私が苦手意識を持っている本当のこととは?

私は学生時代から、提出期限を守るのがとても苦手でした。

頭では「早く取りかからなきゃ」「そろそろやらないと」と分かっているのに、なかなか行動に移せない。

でも課題のことがずっと気になっているのに、なぜか他のことをしてしまったり、ぼんやり時間が過ぎてしまったり。

計画的に物事を進めるのが苦手で、衝動的に自分のやりたいことをやってしまい、

結局、締め切り当日になって焦り出し、間に合わなかったり、慌てて仕上げたりする日々を何度も繰り返してきました。

 

そのたびに「自分はなんてだらしないんだ」と自己嫌悪に陥っていました。

実際、学生時代は周囲の大人や先生、友人からもそういった目で見られ、

責められることも多く、自分を責める気持ちがどんどん強くなっていきました。

でも、社会人になってからADHDと診断され、自分自身の特性を知ったことで、私の中で少しずつ見え方が変わっていきました。

「ただの怠け者」ではなく、「脳の働き方に特徴がある」ということ。

行動を起こすのが難しかったり、期限の感覚がずれてしまったりするのには理由があると知ったとき、自分を少し許せるようになったのです。

今回は、そんな私が「なぜ提出期限を守るのが苦手なのか」について、ADHDという視点から考え、向き合ってきた経験を書いてみたいと思います。

 

ADHDの特性に時間の感覚がつかみにくいというものがある

ADHDの特性の一つに、時間の感覚をつかむのが苦手というものがあります。

私自身、あとでやろうと思ったことが、気づけば数時間、

ひどいときは数日たっていたなんてこともしょっちゅうです。

時計は読めるし、10分や1時間という単位も理解しているのに、頭の中ではその時間が体感としてつながってこないのです。

 

たとえば、レポートの締め切りが1週間後と聞くと、頭では余裕があるなと思ってしまいます。

でも実際には、1週間なんてあっという間。

気づいたらもう締め切りの前日で、焦って取り組む羽目になります。

これから夏休みに突入しますから、夏休みの宿題が結局終わらなかったという人もいるでしょう。

私はその典型的なパターンです。

作業を始めるのにも時間がかかり、今から始めても終わらないかもと思うと不安になり、

結果的に手をつけられなくなるという悪循環にも陥りやすいです。

 

こうしたことについて私は学生時代から計画性のない人間だと指導されてきました。

全然計画を立ててやれない人、というレッテルを教師に貼られたこともあります。

結局野球に没頭してしまい、その計画性は治ることが無く学生時代が終わってしまいましたが。

 

さらに困るのが、今どのくらい時間がたったのかがわからないこと。

集中していないときは5分が永遠に感じるのに、何かに夢中になっていると1時間が一瞬に過ぎてしまいます。

野球をやっていると一日があっという間に終わってしまうという感覚になっていたことはざらになりました。

それが遊びとなるともっとひどかった。楽しい時間が一瞬出すぎてしまうのです。

 

この時間感覚のブレによって、計画通りに物事を進めることがとても難しくなります。

私はこの特性に気づくまでは、自分はなんて時間の使い方が下手なんだろうと自己嫌悪ばかりしていました。

でも、社会人になってADHDの特性だと理解してからは、対策を考えられるようになりました。

たとえば、最近であればスマホのアラームやタイマーを細かく設定したり、

○時になったら絶対始めると自分の中でルールを決めたりすることで、

少しずつ時間の流れを見える化する工夫をしています。

 

時間感覚のつかみにくさは、他人から見ると怠けている、間に合わないのは本人の責任と映ってしまうことも多いです。

でも、ADHDの人にとっては、見えないハンデを抱えているようなもの。

まずは自分自身がそのことを理解し、必要以上に責めすぎないことが大切だと感じています。

 

締め切り直前で集中力が爆発する人は要注意

ADHDの特性としてよく知られていることの一つに、「締め切り直前になると突然ものすごく集中できる」という現象があります。

私自身も何度も経験があります。前述したような夏休みの宿題問題は特にそれに相当します。

普段はだらだらしてしまったり、なかなか作業に取りかかれなかったりするのに、

締め切りが目の前に迫った瞬間、まるで別人のように集中力が高まり、短時間で一気に物事を仕上げてしまう。

これがスイッチが入る感覚なのです。

 

この爆発的な集中力は、いわゆる「タイムプレッシャー(時間的圧力)」によって強制的に生まれるものです。

普段は先延ばしにしていたタスクが、「今やらないと終わらない」「本当にヤバい」という危機感に追い込まれた瞬間、脳がようやく全力で動き出すのです。

これは一種の火事場の馬鹿力のようなもので、ADHDの脳が報酬系を強く刺激された結果とも言われています。

 

しかしこの方法は、常に大きなストレスを伴います。

締め切り前の夜に焦って徹夜したり、食事や睡眠を削ってまで取り組むことになったりすることで、心身ともに大きく消耗します。

また、うまく集中できなかった時のダメージは甚大です。タスクを完了できず、自信を失い、自己嫌悪に陥ってしまうこともしばしばです。

さらにこのギリギリで集中というやり方が習慣化すると、「いつもなんとかなっているから大丈夫」と誤解しやすくなります。

しかしそれは持続可能な方法ではありません。

年齢や体力、仕事内容の複雑さによって、いずれ限界が来るのです。

そして、綱渡りのような生活に慣れてしまうと、早めに始める習慣を築くことがますます難しくなってしまいます。

 

若いうちはそれで何とかなっていても、社会人になって年齢を重ねていくとそれが通用しなくなってきます。

私自身10代、20代はそれで何とかなっていたことも、30代になると無理がきかなくなるという感覚がよくわかります。

 

このような状況を少しでも改善するために、私は「小さな締め切りを自分で作る」ことを意識するようになりました。

たとえば、本当の締め切りの3日前に「仮の締め切り」を設定し、そこまでに7割は終わらせる。

そうすることで、焦る前に手をつける習慣を少しずつ身につけています。

 

また、タスクを細かく分けて「5分でできること」から始めると、

脳がタスクに取りかかったという実感を得られ、徐々に集中モードに入っていくこともあります。

爆発的な集中力を活かせるのはADHDの強みの一つかもしれませんが、それに頼り切ってしまうと、心と体が持たなくなります。

ストレスを減らし、持続可能な方法で成果を出せるようになるためには、自分の特性を理解しながら、新しい工夫を積み重ねていくことが大切だと感じています。

結果的に「計画的に動く」ということを理解することに繋がるのですが、

ではどうすれば自分自身が計画的に動けるようになるのか、それは自分自身の特性を理解して、人と異なる方法を取ることが必要になります。

ぜひ自分自身の特性に目を向けて、計画立てて動けるようにしてみてはいかがでしょうか?

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

人気ブログランキング
人気ブログランキング

-仕事・人間関係での失敗談