ADHDの特性としてよく知られているのが
- 集中力が続かない
- 注意が散漫になる
といったものですが、実はその裏に、もう一つの特徴があることをご存じでしょうか。
それは、あることにハマると異常なほど集中してしまうという過集中の状態です。
私自身、普段はちょっとした音や人の会話で気が散ってしまうのに、
興味を持った作業やアイデアに没頭すると、時間を忘れて何時間も一つのことに取り組んでしまうことがあります。
以前はこの特性に振り回されていました。
やらなければいけないタスクがあるのに、気づいたら全然関係ないことに夢中になってしまう。
周りからは「集中力がない」と言われ、自分でも「どうして自分はこうなんだろう」と責める日々でした。
でもあるとき、「この過集中をうまく使えば、むしろ武器になるのでは?」と思うようになりました。
集中できるときに一気に終わらせるという戦略に切り替えることで、
短時間で効率よく物事を進められるようになったのです。
このブログでは、ADHDの特性を活かしながら、どうすればやるべきことを確実に終わらせられるのか。
私が実践してきた工夫や考え方をご紹介しながら、ご紹介したいと思います。
ADHDの私は一度ハマると時間を忘れて集中し続けてしまう特性を持っている
ADHDは
- 集中できない
- 気が散る
- 落ち着きがない
といったイメージを持たれることが多いと思います。
確かにそれは間違っていません。
私も例外ではなく、日常のあらゆる場面で「今、何しようとしてたんだっけ?」と自分の思考を見失うことがよくあります。
人と話していても、話題が少しずれただけで頭が別の方向に飛んでしまったり、
静かな場所で作業をしていても、ちょっとした音や通知で思考が途切れてしまったり。
ただ、そんな私にはもう一つの特性があります。
それが「過集中」と呼ばれるものです。
ある特定のことに興味を持つと、
囲の音や時間の感覚が完全に消えてしまうほど、その物事にのめり込んでしまうのです。
気づいたら3時間、4時間も休憩なしで集中していた、なんてことも珍しくありません。
この過集中は、うまく使えば大きな武器になります。
たとえば、集中が必要な資料作成やアイデア出しの作業などでは、
信じられないほどのスピードと熱量で仕上げることができます。
逆にいえば、興味やモチベーションがないと、簡単なことすら手につかなくなってしまいます。
昔の私は、この「集中できるのに、集中できない」というアンバランスさにかなり苦しみました。
「できるときはすごいのに、なんで普段はこうなんだろう」と自己否定が強くなり、できない自分を責めてばかりいました。
でも最近は、この特性を「うまく使う」ことを意識するようにしています。
- やらなければいけない作業を自分の興味のある形に置き換える
- タイマーを使って「集中していい時間」と「強制的に区切る時間」をつくる
- 無理にずっと集中しようとせず、集中できるタイミングを狙ってタスクを詰め込む
そんなふうに、過集中の“波”を読んで行動することで、自分なりに仕事や日常生活をコントロールできるようになってきました。
ADHDの集中力の特性は、ただの「欠点」ではありません。
むしろ、「使いどころを間違えなければ最強の武器」だと、今は思えるようになっています。
短時間で集中して一気に終わらせるスタイルに切り替えたら思っていた以上にタスクが進むようになった
ある日、ふと気づいたんです。
「長くやろうとするからしんどいんじゃないか?」と。
そこで試してみたのが、「短時間だけ集中して一気にやる」というスタイルです。
いわゆるスプリント型の作業法です。
方法はシンプルで、タイマーを15〜25分にセットして、その間はスマホも通知もシャットアウト。
一つのタスクにだけ集中して取り組みます。
終わったら5分休憩し、また次の集中ブロックに入る。
ポモドーロ・テクニックと呼ばれるこの手法は、私の性格にぴったりハマりました。
そして何より自分が今から何をしなければいけないのかを紙に書き出す。
そうすることで次に何をしなければいけないのかを明確にすることで
作業効率は爆上がりしました。
短時間なら「やってみようかな」と思えるし、「あと◯分だけ」と思えば集中もしやすい。
意外だったのは、この方法で取り組むと、思っていた以上にタスクが前に進むことでした。
今までダラダラ3時間かけていた仕事が、1時間の集中タイムで終わることもある。
しかも、「ちゃんとできた」という実感が持てる分、自己肯定感も上がりました。
このスタイルを取り入れてから、タスク管理の考え方も変わりました。
「全部やろう」ではなく、「まず15分で何をやるか」を考えるようになったのです。
大きな山を登るのではなく、小さな段差を一段ずつ上がっていく感覚。
それが、私にとって無理のない進み方でした。
もちろん、すべてがうまくいくわけではありません。
うまく集中できない日もありますし、タイマーが鳴る前に飽きてしまうこともあります。
でも、以前のように「何もできなかった…」と落ち込むことは少なくなりました。
小さな達成感の積み重ねが、モチベーションになっているのだと思います。
ADHDの私にとって、集中力は短時間だからこそ活きる武器。
無理に「続ける」ことよりも、「集中して終わらせる」ことを選んだことで、私はずいぶんと生きやすくなりました。
もしあなたも仕事がなかなか進まないと感じているのであれば、
こうしたことを試してみてはいかがでしょうか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。