診断・受診に関する体験

人と違っても、あなたはあなたのままで価値がある

ADHDを抱える私は、幼いころは普通に育ってきたつもりでした。

しかし社会人に近づくにつれ、皆が当たり前にできることができていないことや

普通じゃないのかもしれないという葛藤に悩むことが増えました。

人と同じように振る舞おうと努力しても、なぜかズレてしまう。

気づかないうちに話を脱線させたり、空気を読まずに発言してしまったり。

忘れ物が多くて、「また?」と呆れられることも、日常茶飯事でした。

 

何度も「自分はダメなんだ」と思い、落ち込んで、自信を失ってきました。

でも、社会人になってADHDという診断を受けたことで、

ようやく自分を理解する一歩を踏み出すことができたんです。

 

「普通になれない自分」を責めるのではなく、

「どうしたら生きやすくなるか」を考えるようになったとき、

私は初めて、自分に優しくできるようになりました。

 

人と違う。それは不安でもあり、同時に、あなたにしかない価値でもあります。

このブログでは、私自身の経験をもとに、

「人と違う自分」とどう向き合い、どう前向きに生きていくかを綴っていきます。

 

「普通」になろうとするたび、自分がどんどん嫌いになった

「普通でいたい」

それは、私がずっと願ってきたことでした。

 

空気を読みながら会話して、言われなくても気がつけて、

やるべきことを当たり前のようにこなせる。

そんな普通の人になりたくて、どうすればいいかずっと悩んできました。

そのために人の話し方を観察し、行動パターンをなぞり、

手帳やメモ帳で忘れ物を防ごうと努力してみたりもしました。

 

けれど、そのたびにうまくいかない自分に直面し、

「またできなかった」と自己嫌悪に陥る。

何度も挑戦しては挫折を繰り返し、

そのたびに「自分って本当にダメだな」と感じるようになっていきました。

 

学生時代は周りとのペースの違いや、物事の捉え方のズレが露呈するたびに、

「なんでこんな簡単なことができないの?」という無言の圧を感じました。

たとえ明確に責められなくても、そう感じるだけで、心はどんどんすり減っていきます。

私は「普通」になりたいと願いながら、自分らしさを押し殺し、無理に合わせることで、自分自身を嫌いになっていったのです。

 

でも、社会人になってから初めてADHDという診断を受け、

すべてのパズルのピースがはまったような感覚がありました。

忘れっぽいのも、段取りが苦手なのも、突拍子もないことを考えてしまうのも、

すべてに理由があったのだと知った瞬間、目からうろこが落ちました。

そして、「普通」を目指して努力してきた自分を、初めて少しだけ労ってあげられたのです。

 

今は、「普通」になろうとするのをやめました。

代わりに、「自分に合ったやり方」を少しずつ模索するようにしています。

人の3倍時間がかかることもあるけど、自分なりに対処法を見つけていけばいい。

できないことがあるなら、できる方法を探せばいい。

そう考えるようになってから、ほんの少しずつですが、自己肯定感も育ち始めました。

 

「普通じゃない自分」は、恥ずかしいことでも、ダメなことでもありません。

自分の特性を理解し、それに合わせて工夫すれば、ちゃんと社会の中で生きていける。

大切なのはあきらめないこと。しぶとく自分が自分であり続けるために

どうすればいいかを考え続けることにあるのです。

 

「あなたはそのままで大丈夫」と言えるようになった私

人とは違う行動をする自分が嫌い

そう感じる人は多いのではないでしょうか?

自己肯定感が低く、どうしても自分を好きになれない。

そうした感情から自傷行為に走る人も多いと私はこの世界を知るたびに感じます。

 

「あなたはそのままで大丈夫だよ」

以前の私には、とてもじゃないけど口にできなかった言葉です。

むしろ、「ちゃんとしなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」と、

自分にムチを打つように生きてきました。

 

ADHDと診断されるまでの私は、できないことばかりに目がいってしまう毎日でした。

忘れ物をして怒られ、気が散って仕事に集中できず、空気が読めないと笑われる。

そんな日々の中で、「私はこのままじゃダメなんだ」と思い込んで自分を責めてばかりいました。

 

でも、診断を受けて、特性を知り、少しずつ自分への見方が変わっていきました。

たとえば、「忘れっぽい」ことを、工夫次第でカバーできるようになったり、

「空気を読めない」ことで逆に率直な意見が重宝される場面に出会ったり。

できないこともたくさんあるけれど、私なりに役に立てる場所があることを知りました。

 

そして、自分を少しずつ受け入れられるようになったとき、

ふとまわりの誰かにも、優しくなれた気がしました。

人が失敗しても、以前ほど責める気持ちにならなくなった。

誰かが悩んでいたら、「わかるよ」と心から寄り添えるようになった。

それはきっと、過去の自分に対して「大丈夫だよ」と言ってあげたかった気持ちの裏返しなのかもしれません。

 

いま、もし昔の私のように「自分はダメだ」と悩んでいる人がいたら、

私は迷わずこう言いたいです。「あなたはそのままで大丈夫だよ」と。

 

そしてあなたの周りにいる人も、同じような悩みを抱えているかもしれないと

気づけさせてあげられるようになってほしい。

 

すぐにすべてがうまくいくわけじゃなくても、

自分を責めるのではなく、自分を知り、認め、できる方法を見つけていけば、

人生はきっと変わっていきます。

私が自分にそう言えるようになったように、

きっとあなたも、いつか自分を肯定できる日が来ると信じています。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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