診断・受診に関する体験

過去の偉人にはADHDを持つ人が多いって知ってた?

ADHDを抱えている私としては、社会から取り残されたような思いになるときがたまにあります。

SNSを見ても真っ先に目に入ってくるのは、

  • 苦手
  • できない
  • 難しい

こうしたネガティブな言葉ばかりです。

確かに、私を含むADHDを抱える人の中には集中力の持続が難しかったり、

物事を整理整頓するのが苦手だったりという傾向があります。

しかし、それは個性の一つの現れであり、必ずしも「欠点」ではないと私は感じています。

 

実際、ADHDを抱えながらも、世界で活躍している著名人は数多く存在します。

彼らは自分の特性を理解し、それを武器に変えることで、誰にも真似できない道を切り開いてきました。

この記事では、3つの視点から、ADHDと共に前向きに生きるヒントを探ってみたいと思います。

 

ADHDは欠陥ではなく才能の偏りだと感じる理由について

まず最初にここで定義しておきたいのは、ADHDは能力の欠如ではなく、能力の分布の偏りだということです。

ADHDの人は、一見集中力がないと思われがちですが、実際には興味があることに対しては驚くほどの集中力を発揮します。

また、複数のことを同時に進めたり、突発的なアイデアを出したりする能力に長けている人も多いです。

これは、一般的な学校教育や企業の枠組みには合わないかもしれません。

しかし、創造性が求められる分野や、スピード感と柔軟性が問われる業界においては、ADHDの特性はむしろ武器になります。

心理学者トーマス・アームストロングは、自身の著書『神経多様性という希望』の中で、

ADHDのような発達特性を脳の多様性と呼び、それが社会全体にとって必要不可欠な要素だと指摘しています。

人間の脳が一つの「標準モデル」に収まるものではなく、さまざまな思考スタイルや行動パターンがあることを前提に、ADHDのような脳の特性も社会の健全なバランスに必要不可欠だと語っています。

つまり、私たちが普通と思っている脳の機能だけが正しいのではなく、違いこそが創造性、革新、そして人類の進化にとって重要だというのです。

たとえば、ADHDの人が持つ衝動性や過集中といった特性は、

危機的な状況で瞬時に判断を下す必要がある場面や、枠にとらわれない創造的な発想を求められる環境において、大きな力を発揮するのです。

ADHDを抱えながら活躍する有名人たちはたくさんいる

ADHDは決して足かせではなく、それを活かして大成している人も多く存在します。

例えばハリウッドのトップ俳優であるウィル・スミスもADHDと診断された過去があります。

彼は自分自身について、アイデアが止まらない、いつも何かを考えていて、落ち着かないと語っています。

ウィル・スミスのユーモア、即興力、そしてエネルギッシュな演技力は、まさにADHD特有の特性が活かされた例だといえるでしょう。

 

他にもトーマスエジソンもADHD的な特性があったのではないかとよく言及される歴史上の人物の一人です。

ただし、彼が正式にADHDと診断されたわけではありません。

ADHDという診断基準や概念自体が確立されたのは20世紀後半以降であり、エジソンが生きていた19世紀にはそのような診断は存在しなかったからです。

 

このように、昔はこうした診断はなかったのに、近年になってこうした診断ができるようになってきたということで、私達は「普通」というカテゴリから外され、生きづらさを感じてしまっているのです。

ですが、こうしたことを逆手にとって、これを「個性」として考えることで、我々は活躍していくことも不可能じゃないのではないでしょうか?

 

ADHDだからこそ自分の取扱説明書をつくろう

私はADHDを抱えている人は自分の取り扱い方を知ることが大切だと感じています。

私を含むADHDの人にとって、できないことは確かに存在します。

時間通りに行動するのが苦手だったり、物事を最後までやりきれなかったりすることは、日常の中で多くあります。

しかし、それを責める必要はありません。

大切なのは、どうすれば自分がうまく動けるかを知ることです。

たとえば

  • タイマーやリマインダーを使って時間管理を補助する
  • ToDoリストを細かく分解して、達成感を得られるようにする
  • 興味が持てない作業は短時間ずつ分割して行う
  • 整理整頓が苦手なら、物の定位置を決めて選択肢を減らす

こうした自分に合った工夫を重ねることで、日常生活のストレスは大きく軽減されます。

また、自分自身でそうした特性を理解することは難しいと感じるなら、

カウンセリングやコーチングを受けることで、自分では気づけなかった特性や強みが見えてくることもあります。

 

西野カナの名曲にもありましたよね?「トリセツ」

あなたもあなただけのトリセツを作ってみませんか?

ADHDは変わり者じゃない|個性を発揮して生きていこう

ADHDという言葉には、いまだに偏見や誤解がつきまとっています。

  • 空気が読めない
  • だらしない
  • 遅刻が多い

などの評価で自信をなくしてしまう人も少なくありません。

中には、「自分は社会不適合者なのかもしれない」「周りの人と比べて、どうしてこんなにうまくできないんだろう」と、自分を責め続けてしまう人もいます。

でも、あなたが他の人と違うのは、劣っているからではなく、違う角度から物事を見ているからなのです。

社会が求める普通に無理に自分を合わせるのではなく、自分の得意を活かせる場所で、自分らしく生きる。それが、ADHDという特性と共に歩んでいくための第一歩です。

人より感受性が強いなら、それは他人の気持ちに敏感で、深く共感できる力かもしれません。

思いつきが多いなら、それは型破りなアイデアを生み出すクリエイティビティかもしれません。

じっとしているのが苦手なら、動きながら考えるスタイルが向いているのかもしれません。

 

こうしたことを自分の特性としてとらえ、

他人の尺度で自分を測るのではなく、自分自身の可能性を信じてください。

人に信じてもらえなくても、自分だけは自分を信じていきたい。

ADHDは障害ではなく、あなたという個性の一部。

こうしたことを信じて、日々つらいことも一緒に乗り越えていきましょうね。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

人気ブログランキング
人気ブログランキング

 

-診断・受診に関する体験