診断・受診に関する体験

精神科で処方される薬は本当に効くのか?|実際に飲んでみた感想

精神科に通院するようになり、自分の特性について理解できるようになったとはいえ、

やはり突然の出来事や、時間に追われているときのミスや物忘れは、なかなか完全には減らすことができていません。

 

そのため、私にとって最も現実的な対策は、

できるだけ時間に余裕をもって行動すること、そして日常の行動をなるべくルーティン化することだと感じています。

毎日の流れをパターン化することで、忘れ物や手順の抜けを防ぎやすくなるからです。

 

また、精神科を受診すると、ADHDの特性を和らげる薬を処方されることがあります。

薬の力を借りて、衝動性や注意散漫さを抑えようという治療法です。

しかし、薬が本当に自分に合うのか、副作用はどうなのか、効果があるのかと不安に思う方も多いのではないでしょうか。

 

私自身も、薬の服用を始めるときには期待と同時に不安もありました。

今日は、実際に私が処方されている薬と、その効果について、私自身の感じていることをお伝えしたいと思います。

 

精神科で処方されている薬は本当に効くのか?

私が精神科から処方されている薬としてはインチュニブがあります。

これは多動性や衝動性に効果がある薬ですと説明されました。

その薬を飲み続けてみましたが、比較的落ち着きを持てるようになったような気もします。

しかしながら「精神科に通った」ことと「薬を飲んでいる」ということから、

ちょっとしたプラシーボ効果が働いているのでは?という認識にもなっていました。

 

それ以上に厄介だったことは、私の職業上、車を運転する機会が多く、

眠気の副作用が出てしまうということが問題でした。

確かに精神的な落ち着きを取り戻すことはできるかもしれませんが、

こうした副作用による仕事への弊害や、薬が切れたときに自分はどうなるのか?

というちょっとした不安感があるのも事実です。

 

実際のところ医師からも、薬で根本的な解決にはならないという話もされています。

症状の一部が緩和することが目的であり、二次障害を併発しないための内服薬のようです。

 

二次障害とは、ストレスでの気分の落ち込みや生活全般への意欲低下、

あきらめの気持ちなどが二次障害に当たるようです。

特に薬の服用は長期利用に伴う依存性が怖いと私は感じています。

なので、根本的に解決するためには、薬だけでは不十分であるということが大前提にあることを覚えておきましょう。

 

ADHDの治療は薬よりも行動療法が効果的

ADHDの治療には薬物療法を利用するということも一つの方法ではありますが、

結果的に私は自分自身の行動を変えることが一番効果的であるということを感じています。

 

前述したように自分の行動に余裕をもって動くこと、

ルーティンをきちんと守ることでやるべきことを明確にすること

これが今の自分に合っているように思います。

 

先日、予定が立て込んでいて時間に余裕がなく、車で移動中に焦ってしまった結果、

縁石に車を引っかけてしまいました。

こうしたちょっとしたトラブルは、実はADHDの私にとっては珍しいことではありません。

 

特に車の運転を伴う移動が多い私にとって、時間に追われる状況は本当に危険です。

焦りや急ぎの気持ちが強くなると、注意力が一気に散漫になり、

周りが見えなくなってしまうのです。

その結果、思わぬミスや事故を引き起こしてしまうことが何度もありました。

 

このような失敗を繰り返すたびに、

「もっと慎重に行動しよう」

「焦らないようにしよう」

と頭では思っていても、性格や気合いだけではなかなか改善できないのが現実です。

ADHDの特性として、衝動性や注意力のコントロールが難しいことを自覚してからは、

根性論ではなく、具体的な対策を取ることが大切だと気づきました。

 

そこで、できるだけ余裕を持って家を出ることや、

移動前に予定を再確認しておくことを心がけています。

少しの工夫で、焦りを減らし、ミスを防ぐことができると実感しています。

これからも時間の使い方を見直し、安全運転を心がけていきたいと思っています。

 

こうしたことを認知行動療法(以下CBT)と呼ばれており、

自分の思考や行動を見直して具体的な動きを理解することで、

日常生活をスムースに進めることと考えられています。

 

自分の行動をうまくコントロールすることによって、

日常生活や仕事における困りごとを取り除くことが治療の目標なので、ぜひこうしたことを念頭に一緒に頑張っていければと思います。

 

ADHDの行動は薬と行動の両面から変えていこう

とはいえ、薬は効かないというわけではありません。

前述したようにインチュニブは、日本でも小児期から成人のADHD治療に使われるお薬であり、

衝動性の抑制や落ち着きのなさの軽減、感情のコントロールを助ける役割があります。

私自身も継続して飲み続けていた時には、少し精神的に落ち着いていたと感じることもありました。

 

インチュニブが「自分にとって本当に効くか」は飲んでみないとわからないところが正直あります。

ただ、他のADHD薬が合わなかった人がインチュニブで落ち着きやすくなることもありますし、

生活の困りごとを少しでも減らせる可能性はあります。

 

そのうえで薬を治療の「土台」として活用しつつ、

行動療法を「日々の工夫」として取り入れるという考え方は、

ADHDとうまく付き合っていくうえでとても大切だと思います。

 

薬だけに頼るのではなく、薬の助けを借りながら、

生活の中で自分の行動を見直したり、習慣を整えたりすることが、

困りごとを減らす近道になるのではないでしょうか。

 

実際、私自身の経験としては、薬を飲むことよりも、日々の行動を一つずつ工夫して変えていくことのほうが効果を実感できています。

忘れ物を減らすために持ち物を決まった場所に置いたり、

予定に余裕をもたせて移動したりといった小さな工夫が、結果的に失敗を減らしてくれるのです。

 

もちろん薬の効果も大切ですが、自分の特性を理解したうえで、無理なく続けられる方法を見つけることが一番だと思います。

行動を変え、生活の仕組みを整えていくことで、

より快適で安心できる毎日が送れると感じています。

これからも自分に合った工夫を積み重ねながら、少しずつ過ごしやすい生活を作っていけたらと思います。

 

少しでも参考になれば幸いです。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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