ADHDを持つと、日常生活の中で小さな困りごとが積み重なりやすくなります。
時間管理がうまくいかず予定に遅れてしまったり、
やるべきことが頭の中で散らかってしまって手をつけられなかったり、
感情が高ぶって何も考えていないような行動で後悔するようなことをしてしまったりすることもあります。
そういった経験を繰り返すうちに、自信を失ったり自己否定の気持ちが強くなったりすることも少なくありません。
そんな中で、医師やカウンセラーから認知行動療法を勧められることがあります。
認知行動療法とは考え方や行動パターンを見直し、より自分に合った形に整えていく方法です。
特別な訓練というより、日常の中で少しずつ試せる具体的な工夫の積み重ねです。
自分のクセを把握して行動を改善したり、極端に偏った考え方を現実的で柔らかいものに変えたりすることで、日常生活の混乱やストレスを減らすことを目指します。
例えば、
- 失敗しやすい場面やつまずきやすい時間帯を記録してパターンを見つけること。
- 行動のきっかけとなる状況を知り、それを回避したり置き換えたりすること。
- 大きな作業を小さく分けて計画し、一つずつ達成感を積み重ねること。
こうした工夫は一度きりで劇的に変わるものではありませんが、
日々の中で繰り返していくことで少しずつ生活の安定感が増していきます。
認知行動療法は、ADHDの特性を変えるのではなく、その特性とうまく付き合うための道具箱のような存在です。
自分に合った道具を見つけ、試し、時には改良しながら、自分らしい生活を作っていくためのきっかけになります。
実際私が試している内容について今日はお話してみたいと思います。
認知行動療法とは
認知行動療法は、日常生活の中で起こる困りごとやストレスを軽くするための心理的アプローチです。
名前だけ聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、
基本はとてもシンプルで、自分の考え方や行動のクセに気づき、それを少しずつ変えていく練習です。
私たちは何か出来事があった時、無意識のうちに特定の考え方や感じ方をしています。
例えば、仕事でミスをした時に、自分は何をやっても失敗すると思い込んでしまうことがあります。
この考え方が強くなると、行動が消極的になったり、不安や落ち込みが続いたりします。
認知行動療法では、このような極端な思考を現実的でバランスの取れたものに置き換えていきます。
同時に、行動の部分にもアプローチします。
例えば、大きな作業を後回しにしてしまうクセがあるなら、作業を小さく分けて一歩ずつ進める方法を試します。
怖さや不安が原因で避けていることがあるなら、小さな挑戦を繰り返して慣れていく方法もあります。
こうした行動の工夫は、頭の中の不安を減らす効果もあります。
認知行動療法の良いところは、特別な場所や道具がなくても始められる点です。
ノートとペンがあれば、その日にあった出来事、感じた気持ち、その時の考え方を書き出すことができます。
そして、それらを見返しながら、自分の中にあるパターンを見つけます。
このパターンに気づくことが、改善の第一歩になります。
もちろん、一度やっただけで劇的に変わるわけではありません。
小さな工夫を日常に取り入れ、繰り返すことで少しずつ変化を実感できます。
認知行動療法は、無理に自分を別人に変えるのではなく、自分らしく生きるための方法を整えていくプロセスです。
ADHDの私が試してみてよかった認知行動療法とは?
私が認知行動療法を取り入れる中で、特に効果を感じた方法を紹介します。
まず最初に取り組んだのは、行動と感情を振り返るすることでした。
先日も仕事上でミスをすることがありました。
そのミスの原因を実際にどういった感情を持っていたのかを振り返ることで、なぜ仕事を後回しにしてしまったのかを考えたのです。
そうしたときに自分自身が一人で抱え込んでしまっていて、他責思考になってしまったということがありました。
自分自身でどうすればいいのかわからなくなったときに一人で抱え込んでしまう、そうしたことを改善しなければいけないという問題点を見つけることができたのです。
次に効果があったのは、トリガーの特定です。失敗や混乱の前にどんな行動や状況があったかを探ります。
例えば、仕事をするうえでどのような流れでやるべきかを考えずに行動していたということが挙げられます。
自分が普段行っているルーティンはできるようになりましたが、新しいことを始めるとなると、その最初から最後までの流れを把握できないまま走り出し
その時々で止まってしまうという問題を抱えているのです。そうした問題を解決するという必要性がありました。
そして三つ目は、大きな作業を小さく分けることです。
以前の私は、仕事や片付けなどを一度に終わらせようとして途中で疲れ果て、結局中途半端なまま放置することが多くありました。
そこで、作業を細かいステップに分け、1ステップごとに終了とする方法を試しました。
資料の作成なら、テーマを決める、資料を集める、1段落だけ書く、といった具合です。
この方法にすると途中で達成感を得られるため、続ける意欲が出やすくなりました。
実際に仕事も始めると徐々に加速的に行うことができ、やればできんじゃんという感覚に陥りました。
最後は、ネガティブな考え方を書き換えることです。
失敗すると、すぐに自分はダメだと感じてしまう癖がありました。
しかし、それを紙に書き出し、事実と感情を分けて整理してみると、必ずしも全てが失敗だったわけではないと気づけます。
例えば、作業は遅れたけれど内容自体は良かった、段取りは悪かったけれど結果的に終わらせることはできた、という具合です。
この小さな視点の転換が、気持ちを立て直す助けになりました。
これらの方法はどれも地味で即効性があるわけではありませんが、積み重ねることで少しずつ生活が安定し、焦りや自己否定が減ってきました。
認知行動療法は、自分の特性を責めるのではなく、それとうまく付き合うための練習だと感じています。
もしあなたも自分の行動を変えたいと感じているのであればこうしたプロセスから始めてみてはいかがでしょうか?
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。