あなたは人と話すことに抵抗を感じたことはありませんか?
私は昔から人見知りが激しく、知らない人と話すことに強い苦手意識がありました。
実は今でも、初対面の人と話すときには少し緊張してしまいます。
さらに、私にはADHDという特性があります。その影響もあって、論理的に物事を説明したり、筋道を立てて話すことが苦手です。
頭の中では言いたいことがたくさんあるのに、それをうまく整理して伝えるのが難しいと感じることが多いのです。
とはいえ、周囲の友人や知人には、あまりそのように思われていないかもしれません。
明るく話しているように見えても、実は内心でとても苦労していることもあります。
そんな私ですが、意外にも営業職が向いていると言われることがあります。
「話すのが苦手なのに、なぜ営業?」と不思議に思われるかもしれませんが、実はADHDの特性が営業において強みになる部分もあるのです。
今回は、ADHDの私がなぜ営業職に向いているのか、自分なりの考えをお話ししたいと思います。
ADHDを持つ自分が理論的に説明するのが苦手な理由
人と会話をするうえで重要なのは、自分の考えを理論的に構築し、相手にわかりやすく伝えることだと思います。
どれだけ興味深い話題でも、話の筋が通っていなければ、聞き手には伝わりづらく、会話そのものが成立しなくなってしまうことがあります。
実際に、話が面白いと感じる人には「話がわかりやすい」「論理の流れが明確」という共通点があるように思います。
しかし、ADHDの特性を持つ私にとって、この「理論的に話す」ということが大きな課題です。
頭の中には話したいことがたくさんあるのに、それらをうまく整理することができず、話があちこちに飛んでしまいます。
会話の途中で新しいアイデアや思いつきがどんどん浮かんできてしまい、それを我慢できずに口にしてしまうことも多くあります。
その結果、話の内容が複雑になり、「結局何が言いたいの?」と相手に聞かれてしまうことも少なくありません。
そうした自分の特性を受け入れたうえで、少しでも相手に伝わりやすい話し方をするために、私が意識している工夫があります。
それは「まず最初に結論を伝える」という方法です。
話の冒頭で結論を明確に示してしまえば、その後に多少話が脱線しても、聞き手は「何について話しているのか」という軸を見失わずに済みます。
話したいことが多くても、結論を先に提示しておくことで、自分自身も話の方向性を見失いにくくなります。
完璧に論理的な話し方ができなくても、自分なりの工夫を重ねることで、少しずつ相手に伝わる会話ができるようになってきたと感じています。
今後も、自分の特性を理解しながら、よりよい伝え方を模索していきたいと思っています。
ADHDは営業職に向いているのは本当か?
さて、話の本題になりますが、ADHDは理論的に説明するのは苦手なのに、なぜ営業職に向いているのか?という話になりますが、
結論から言えば、ADHDの特性のひとつである「行動力の高さ」が、営業職に非常にマッチしているからです。
ADHDの人は、何かを思いついたときにすぐ行動に移すことができるという傾向があります。
考えすぎて動けなくなるのではなく、「とりあえずやってみる」というスタンスで動けるのは、営業の現場では大きな強みになります。
前の項目でも触れましたが、私は会話中に次々と新しいことを思いつき、それを衝動的に話してしまうという特性を持っています。
これだけを聞くと、「まとまりがない」「話が散らかる」といった弱点に聞こえるかもしれません。
しかし、この「衝動的に浮かんだことをすぐに口に出す・行動に移す」という特性は、営業という職種においては、ポジティブな意味での「即断即行」に繋がります。
たとえば、気になるお客様がいればすぐに連絡してみる、良いアイデアが浮かんだらその場で提案してみる、といったフットワークの軽さは、営業活動を活性化させる重要な要素です。
営業職では、素早いアクションや臨機応変な対応が求められる場面が多く、スピード感のある動きが成果に直結することも少なくありません。
そのため、ADHDの「すぐ行動に移せる」特性は、むしろ営業職向きだと言えるのではないでしょうか。
苦手な部分を工夫で補いながら、得意な特性を活かしていく。
そういった働き方ができれば、ADHDの特性は営業という仕事の中で大きな武器になると、私は実感しています。
ADHDを抱える私は社交性は高い方だと思っている
あとはADHDは初対面でもためらわずに話ができるという社交性の高さも特徴です。
私自身、話すことは得意ではなく、人見知りな部分もありますが、不思議と初対面の場所や相手に対してはあまり抵抗がありません。
内容はあまり考えずに話し始めてしまうこともありますが、その分、自然体で話せるため、第一印象が柔らかくなりやすいと感じています。
営業職では第一印象や「話しやすい空気感」がとても大事なので、そうした点も自分の強みとして活かせるのではないかと考えています。
ADHDは理論的に話すのが苦手とよく言われます。
実際、私も話を整理するのが難しく、早口になって一方的に話してしまうことがあります。
でも、裏を返せば「話すのが好き」「気軽に話せる」「会話が止まらない」という社交性やエネルギーとしても捉えることができるのではないでしょうか。
このように、一見ネガティブに思われがちなADHDの特徴も、視点を変えれば営業職で活かせるポジティブな要素に変わります。
もちろん課題もありますが、自分の特性を理解し、工夫して活かすことができれば、ADHDはむしろ人より一歩リードできる「強み」になり得ると私は信じています。
ADHDはネガティブな面ばかり注目されるように思いますが、実はこうした特色も持っているということを覚えておいてほしいと思います。
あなたにはあなただけの強みがどこかに必ず隠れているといっても過言ではありません。
だからこそこうした考え方を持ちながら日々の仕事に邁進していくのも一つの方法かもしれませんね。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。