継続・改善の工夫

片付けができないADHD持ちの私が自宅や仕事で工夫していること

一人暮らしをしている人あるあるだと思いますが

  • 片付けができない
  • 部屋がいつもぐちゃぐちゃ
  • どこに何があるかわからない

実はこれは一人暮らしを始めたころの私でした。

周りの人からは「だらしない」「やる気がない」と誤解されることも多く、

職場でも「仕事が雑」「ミスが多い」と評価されてきました。

でも、決してやる気がないわけでも、手を抜いているわけでもない。

ただ、仕事中は頭の中が常にフル回転していて、

家に帰るとスイッチが切れるようになってしまい、

周囲の散らかりにまで気が回らなくなってしまうのです。

 

そして、散らかった空間に囲まれていると、ますます集中できなくなり、やるべきことが見えなくなる。

気づいたら大事な資料を紛失していたり、提出物を忘れていたり。

そんな負のループに何度も陥ってきました。

 

でも、あるとき気づいたんです。

「自分が片付けできないなら、いっそ“片付けなくてもいい仕組み”を作ればいいんじゃないか」と。

ADHDという特性を否定するのではなく、

それに合ったやり方を模索することが、仕事でも生活でも自分をラクにする第一歩でした。

このブログでは、「片付けが苦手なADHDの私」が、仕事の中で実践してきた具体的な工夫や考え方を3つの視点からご紹介します。

少しでも同じ悩みを持つ方のヒントになればうれしいです。

 

「片付けできない=ダメ」じゃない|まずは仕組みで散らかりを防ごう

「片付けができない」という悩みを持つと、多くの人はまず「自分はダメだ」と思ってしまいます。

特にADHDの人は、

  • 机の上が散らかっている
  • カバンの中がぐちゃぐちゃ
  • どこに何があるかわからない

といった状態に心当たりがある人も多いのではないでしょうか。

私もその一人です。

書類がどこにいったか分からず探す時間が増える、

使いたい文房具が見つからずイライラする。

こうしたことは日常茶飯事でした。

 

そうして集中力が切れてしまい、仕事が思うように進まない。

そんな悪循環に何度も陥りました。

さらに職場で「片付けくらいちゃんとしなよ」と言われるたびに、

心のどこかでまた怒られた、やっぱり自分はダメなんだと落ち込むことはよくあります。

でもあるとき、社長にこうしたことを教えていただきました。「できないことを責めるのではなく、できるようになる仕組みをつくりなさい」と。

つまり「片付けられない=人としてダメ」なのではなく、「片付けなくても散らからないような環境を用意すればいい」という発想です。

 

例えば、デスクの上の物の配置はどこに何を置くのかをあらかじめ決めてしまうということです。

マウスやキーボードはここ、穴あけパンチは定位置を決める。

電卓は必ずここにおいておく。

といったように必ずあった場所にかたづけるということを徹底しました。

 

そして必要なものだけを手元に置き、よく使う文房具はワンアクションで取れる位置にする。

使ったらすぐ戻せるように、引き出しの中は種類ごとにざっくり収納。

 

また、1日1回のリセットタイムを設けるようにしました。

仕事の終わりに、机の上を5分だけ片付ける。

それだけでも次の日の朝がぐっとスムーズになります。

 

こうした工夫を重ねていくうちに、片付けに対するプレッシャーや罪悪感が軽減し、仕事に集中できる時間も増えていきました。

ADHDの人にとって、空間の整理整頓は苦手な分野かもしれません。

けれど、それを努力や根性で乗り越える必要はありません。

むしろ、自分がどうしたらラクにできるか、無理なく続けられるかという視点で仕組み化することが、

長くうまく付き合うための鍵になります。

「片付けられない=ダメ」ではありません。

自分に合ったやり方を見つけていけばいいんです。

大切なのは、自分を責めるより、どうしたら散らからないしくみを作れるかを考えることなのだと思います。

 

完璧を求めない|「使ったら戻す」を1つでもできたらOK

ADHDの人にとって、「すべてを元通りにする」はとてもハードルが高い作業です。

脳のワーキングメモリが圧迫されてしまったり、途中で別のことが気になって脱線したりするからです。

 

しかも、完璧に片付けようとすればするほど時間がかかり、

「もう無理」と投げ出してしまうこともよくあります。

 

だから私は、「とりあえず一日一回、仕事終わりにリセットタイム」をすることだけを目標にしました。

コップを流しに戻す、ペンをペン立てに戻す、脱いだ服をハンガーにかける。

それだけでOK。全部をやろうとしない。

やれたらラッキー、できなくても気にしない。

 

この「完璧じゃなくていい」という意識が、

自分を責めずに行動できる最大のポイントだったと思います。

 

そして面白いことに、人間の脳は「ちょっとした成功体験」を積むことで、やる気が引き出されるそうです。

最初の一歩さえ踏み出せれば、「ついでにこれもやっておこうかな」と少しずつ片付けが進むこともあります。

 

ADHDを持つ私特有のことかもしれませんが、「ついでにやっておこうかな」が結構こだわってしまうことがあります。

片づけがとても苦手なのに、です。

 

私は今でも片付けが得意ではありません。

でも、「全部やらなきゃ」という呪縛から解放されたことで、以前よりはずっと快適な環境で過ごせるようになりました。

むしろ、「1つ戻せたら自分えらい!」と自分をほめる習慣もでき、自己肯定感も少しずつ上がってきた気がします。

片付けに限らず、ADHDの特性と向き合うときに大切なのは、「努力」よりも「工夫」だと思います。

そして、完璧主義は最大の敵。

できない自分を責めるのではなく、「今日はここまでできた」と小さな達成感を積み重ねていくことが、長く続けるコツです。

「使ったら戻す」を1つでもできたらOK。

それだけで十分です。すごいです。

だって今までやってこなかったんですから。

完璧じゃなくていい、小さな一歩を積み重ねることで、暮らしは確実に変わっていくのです。

そしてそれが自分の成長に繋がるのです。

 

だめじゃない。人はいつだって成長できる。

そうしたことをこれを読んでくださってるあなたに贈りたいと思います。

 

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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